「つい勢いでBinanceの口座を開設したけど、取引データを取り寄せることはできるのかな?国内取引所のページは分かりやすく、手軽にデータをダウンロードできるけど、海外取引所は分かりにくいな…」
少し前に話題になったSTEPNや De-Fiを始めた方の中には、必要に迫られてBinanceの口座を開設した人もいるのではないでしょうか?
収支計算を進めるためにも、Binanceの取引履歴を手に入れる方法を知りたい人に向けて書きました。
海外取引所は国内とは比べ物にならないくらい通貨の種類も多く、資産運用サービスも充実しています。
特に年利5~10%前後の利子を日割りで獲得できる「ステーキング」はとても便利な資産運用方法です。
問題なのは、取引だけでなく資産運用の記録も含めると莫大な件数になるということです。
あまりにも件数が多いと、データの照合や信頼性の確認も大変です。
そのような問題は、Excelの標準機能を使いこなすことで十分に解決できます。
ここでは、Binanceのデータ取込みから、Excelを使ってデータを照合しやすい形にするまでの方法をまとめました。
また、SweatCoinを始めた人に向けて、Bybitの資産運用履歴を確認する方法も少しだけ触れておきます。
2023年3月現在、日本在住の方はBinanceで新規口座を作ることができません。
あくまでもすでに口座を作っていて、取引実績もある方対象の記事になります。
Binanceの取引データを取り込む手順
Binanceでは、全てのトレードや日別の資産運用利息などの全ての履歴をダウンロードできます。
まずはBinanceにログインし、Walletをクリックします。
プルダウンメニューのTransaction Historyを選びます。
Transaction Historyページの右上にあるGenerate all statementsをクリックします。
期間を入力します。一度に選べる期間は12か月までです。
AccountとCoinはAllにします。
Generateボタンをクリックします。
Generating(生成中)の表示がされますので気長に待ちます。
いったんここで作業を中断してもいいでしょう。
データの生成が終わったら、StatusがGenerarating(生成中)からGenerated(生成済)に変わります。
Binanceアカウントに電話番号を登録している人には、スマホのショートメールでも通知されます。
Downloadボタンをクリックすればデータファイルを入手できますが、圧縮されているのでそのままでは中身を確認できません。
圧縮されたファイルは必ず解凍しておきましょう。
おすすめの解凍ソフトは、窓の杜にあるLhaplusが使いやすいです。
表をテーブル化してスライサーを作る
実際にダウンロードされたデータです。
このままでは分析しづらいので、テーブル化してスライサーを付け加えます。
スライサーはOperationとCoinだけ作っておけば十分です。
表のテーブル化とスライサーについては、過去記事に詳しく載せていますので、そちらをご確認ください。
≫ Excelのテーブル機能はとても便利です
≫ ワンクリックでデータを抽出できるExcelのスライサー
集計結果を通貨毎に確認する
通貨ごとの合計が分かるよう、フィルタで合計値が変わるSUBTOTAL関数を作っておきます。
SUBTOTAL関数の使い方についても過去記事に載せています。
実際にCoinをUSDCでフィルタしてみると、集計値が0になっています。
一方、日々の利息収入も確認できます。
余談ですが、STEPNで手に入れたGSTをUSDCに変換し、2ヶ月ほどBinanceでステーキング運用させていました。
ステーキング運用後は全量USDTに変えたので、残高がゼロになっているのは正しいです。
このように、Excelの標準機能を使うことで、Binanceのデータを照合しやすい形に変えられます。
また、海外取引所では日本円換算での履歴を取り寄せることができないということも国内取引所との大きな違いです。
当ブログでは、CoinmarketCapの終値をExcel関数で反映させる方法を過去記事にまとめてあります。
実際に暗号資産の収支計算表を作るときには、ぜひご活用ください。
≫Excelの関数を組み合わせてCoinMaretCapの単価を取得する
おまけ- Bybitの資産運用履歴を残す方法
ここまで記事を読んでくれた方には、Bybitの資産運用履歴を残す方法と2ヶ月弱のステーキング履歴もあわせて紹介しておきます。
Btbitもよく知られた海外取引所です。
SweatCoinで得られたSWEATを現金化するにはBybitの口座が必要です。
Bybitも、日別で利子を獲得できるステーキング機能が充実しています。
しかし、BybitでBinanceのようなステーキングの詳細レポートを手に入れることができません。
実績が表示されている画面をスクショして記録するのが今のところ確実な方法です。
Bybitでステーキングするときは現物口座から資産運用口座へ振替を行いますので、振替履歴画面で履歴を確認できます。
Bybitにログインし、トップ画面の右上にある資産メニューから現物をクリックします。
現物画面の右上にある履歴ボタンをクリックします。
画面が変わると入金履歴が表示されています。
入金履歴の記録も、もちろん大事なデータとしてスクショしておきます。
振替履歴を表示させます。
以下のようにUSDTが口座間で振替えられているのが分かります。
- 9/24 現物から資産運用へ451USDT振替
- 11/13 資産運用から現物へ 458USDT振替
2ヶ月弱で7USDTの利息収益(元本の1.5%)が入っているということですね。
年利12%のときにステーキングを開始しているので、利率としてはかなり高い方ですね。
2023年現在は5%前後に下がりましたが、それでも国内銀行の預金利息と比べても十分に高いではないでしょうか。
このように、Bybitでは資産運用履歴の画面でステーキングの記録を確認できます。
まとめ
今回は、Binanceの取引データを取り寄せてExcelで加工する方法を紹介しました。
Binanceなどの海外取引所では扱える通貨の種類が多いため、気がつけばいろんな通貨をトレードしてしまい、取返しのつかないことをしてしまったのではと焦った人もいることでしょう。
Binanceでは全ての履歴を取得できますので、落ち着いてダウンロードしましょう。
取得した取引データは、Excelのデータ加工テクニックを使うことで一気に読み解きやすくなります。
暗号資産の収益では、Excelのデータ加工テクニックは大いに役立ちますので、この機会にマスターしてみてはいかがでしょうか?
これまで、数回にわたりブロックチェーンや暗号資産取引所の取引データをExcelで読み解く方法を解説しましたが、いったんこのシリーズは終わります。
何かいい材料があれば、新しい記事を追加していきますので、またその時はよろしくお願いいします。