エクセルのコピペ(コピーアンドペースト)は、データや関数の再入力を最小限にする、とても便利な機能ですよね?
おそらく皆さんの作業の中でも、コピペの作業は上位を占めるのではないかと思います。
そんなコピペですが、正しい使い方が出来ていますか?
- 表の書式がくずれる
- 本来表示されるべきではない計算結果が表示される
- 数式がエラー表示される
こんなことになってしまうとせっかくの便利なコピペ作業を後に、二度手間の作業が発生してしまいます。
今回は、コピペの上手な使い方について解説していきます。コピーは一種類の方法しかありませんので、いろいろな貼り付け方法について触れます。
もくじ
この記事を読むことで、
- エクセルにはいろいろなコピペがあることを知る
- いろいろな場面でコピペを使い分けることができるようになる
- データの消去や修正などの二度手間を無くす事が出来る
- 今まで入力していた作業を一部コピペに置き換えることが出来る
といった効果を期待出来ます。
また、ここではエクセル2019について説明をします。他のバージョンについてはアイコンの位置が多少異なります。
エクセルはバージョンアップにより日々機能が追加されます。最新版のエクセルを使用していれば作業効率も上がります。たかがコピペですが、最新版エクセルはいろんなコピペが可能です。
いろんなコピペを試してみて、自分にあったものを探してみましょう。
エクセルのコピペ技1-普通の貼り付け
まずは普通の貼り付け作業から紹介します。
データをコピーします。

違うセルに貼り付けます。

右クリックのメニューでは、一番左のアイコンになります。

ショートカットキーは「ctrl」+「v」です。
表がそのまま貼付けられました。

最もコピペで使われる方法ですが、修正やデータ削除の二度手間が発生しやすくなります。
エクセルのコピペ技2-値のみの貼り付け
貼り付けメニューの左から2番目のアイコンになります。

値のみが貼付けられました。罫線やフォント、セルの塗りつぶしなどの書式は貼り付けられません。

コピー元のみかんの金額(E3セル)には、数式が入力されています。

貼付け先のみかんの金額(J3セル)を確認すると、数値に変換されました。

関数による自動計算をさせずに、計算した結果や文字を貼り付けるのに向いています。
また、書式を貼り付けませんので、セルの色や罫線などの書式を崩さずに貼り付けることができます。
エクセルのコピペ技3-数式のみの貼り付け
数式のみを貼り付ける方法になります。アイコンは左から3番目になります。

貼付けを行うと、見た目は値を貼り付けた時と同じです。
貼付け先のみかんの金額(J3セル)を確認すると、今度は数式が貼り付けられています。

エクセルのコピペ技4-書式のみの貼り付け
セルの色やフォント、罫線のみを貼り付けます。


数式や値は不要で、書式のみ活用したい場合には便利です。
エクセルのコピペ技5-行と列を入れ替える
縦と横の並びを変える貼り付け方法です。
右クリックメニューで左から4番目のアイコンになります。

データの行列が入れ替わった状態で貼り付けられました。

横持ちにした表を、縦持ち式のデータテーブルに貼り付けたい時に重宝する方法です。
エクセルのコピペ技6-リンクの貼付け
コピー元をリンクで貼り付ける方法です。

貼り付けると、見た目は値や数式と同じ状態で貼付けられますが、コピー元にリンクが張られます。
見出しの商品名の貼付け先であるG2セルには文字ではなく、B2へリンクされた状態になっています。

エクセルのコピペ技7-加算、減算を行った張り付け
計算をしながら貼り付ける方法です。
C列の「3」はコピー元です。F列の数値に貼付けていきます。

コピーします。

貼付け先を選択した後に右クリックし、「形式を選択して貼り付け」を選択します

「加算」にチェックを入れます。

「OK」をクリックすると、貼付け元に3が加算された状態で貼付けられました。一番上のセルの「6」は3が足されて「9」になりました。
書式はコピー元が適用されています。

一定の数をまとめて計算したいときにはとても便利です。
「減算」を選択すると「6-3」で「3」になります。
「乗算」は「6×3」で「18」になります。
「除算」は「6÷3」で「2」になります。
この方法での貼り付けはコピー元の書式が反映されますので、修正する必要があります。
エクセルのコピペ技8-空白を無視する
貼付け時にコピー元の空白セルを無視することができます。
縦並びのデータが2列あります。左側の列をコピーして右側の列に貼り付けてみます。
左側の列の上から3つ目のセルにはデータがありません。右側には4つ全てにデータがあります。

右クリックして、「形式を選択して貼り付け」を選択します。
「空白を無視する」にチェックをいれて「OK」をクリックします。

コピー元が空白の欄は無視して加算されました。

エクセルのコピペ技9-入力規則のみを貼り付け
ここに入力規則(プルダウンリスト)が設定されています。
データは「りんご」が入力されています。

セルを選択してコピーします。
下のセルを選択して「形式を選択して貼り付け」を選択した後に、「入力規則」を選択して「OK」をクリックします。

入力規則のみが貼付けられました。データは入力されていません。

入力規則のみを貼り付けることができました。
この方法もコピー元の書式が反映されます。
エクセルのコピペ技10-画像で貼り付け
最後に、選択範囲を画像で貼り付ける方法を紹介します。
右クリックして「形式を選択して貼り付け」の横の「>」をクリックすると更にアイコンが表示されます。
一番下の右から2番目のアイコンを選択します。

画像で貼付けられました。

マウスでドラッグして移動させることができます。

縮小させることができます。

回転することもできました。

欄の中に表を挿入したい時には便利な方法です。
同じ方法でパワーポイントやワードに直接表を貼り付けることができます。
まとめ
このようにExcelにはいろいろなコピペの方法があります。
何を貼り付けたいのかをしっかり意識しておくと、手直し要らずのExcel操作が出来ます。
他にも、「ちょっと知っておくだけで便利」なExcelの使い方には、いろいろなものがあります。
「Excel最強の教科書」という本には、まさにそんな知っておいた方が良い「便利なExcelの使い方」がたくさん紹介されています。
本記事でも紹介したコピペ技はもちろん、表の作り方・関数・グラフ・データ分析など、広範囲にわたっています。
AmazonのExcel本カテゴリでも、ダントツのレビュー数になっているベストセラー本です。
そんな「Excel 最強の教科書」を読んだレビュー記事も書きましので、「どんな本なのかな?」って気になる方は一度こちらをご覧ください。
本日も最後までありがとうございました。